「子どもの手伝い」に関する調査結果

2017.02.28

調査データコレクション

小・中学生の子どもがいる既婚女性を対象に調査した「子どもの手伝い」。
手伝いから親は子どもに感じ取ってほしいことがある反面、手伝いをお願いできない理由などもありました。
家族それぞれの生活がある中、母親は子どもにどんな手伝いをしてほしいのか。また、対価や思いなどについても聞いています。
※本調査は、株式会社エクスクリエへ社名変更する以前に行ったものです。(旧社名:株式会社ドゥ・ハウス)

調査サマリ

  • 7割近くの母親は子どもに手伝いをさせている
  • 子どもにしてほしい手伝いは「部屋の掃除」「洗濯物(取り込む・たたむ)」「玄関の掃除」「洗面所や風呂の掃除」
  • 子どもに手伝いをさせている母親のうち、84.8%はお駄賃を渡していない
  • 手伝いを通して、大人になった時に困らないよう家事を覚え、生きていく姿勢を学んでほしい

    全調査結果については、ページ下部よりダウンロードいただけます。


7割近くの母親は子どもに手伝いをさせている

子どもに手伝いをさせているか聞いたところ、68.3%の母親が手伝いをさせていることがわかりました(図1)。

また、「子どもにお手伝いをさせていない」は31.7%という結果となりました。手伝いをさせていない理由は、1位「手伝いをさせようとしてもいうことをきかないから(35.9%)」、2位「勉強のほうが大事だから(28.1%)」、3位「塾が忙しくて手伝いをしている時間がないから(26.6%)」でした(図2)。勉強、塾、部活などが忙しく帰宅が遅かったりするとなかなか手伝いをさせられないようです。

【図1】手伝いの有無について(単一回答・n=202)

【図2】手伝わせていない理由(複数回答・n=64)


子どもにしてほしい手伝いは「部屋の掃除」「洗濯物(取り込む・たたむ)」「玄関の掃除」「洗面所や風呂の掃除」

母親が子どもにどんな手伝いをさせているのか、どんな手伝いをしてほしいと思っているのか聞きました。

【図3】子どもに手伝ってほしいこと・手伝ってほしいとは思わないことなど(単一回答・n=202)


子どもが喜んでするのは、「新聞や郵便とり」でした。母親が家の中にいて家事などの作業をしていると、わざわざ郵便受けまで取りに行くのは面倒です。子どもが学校から帰ってきたついでに、新聞や郵便を持ってきてくれると助かるのではないでしょうか。

子どもにしてほしい手伝いで多かったのは、「部屋の掃除」「洗濯物(取り込む・たたむ)」「玄関の掃除」「洗面所や風呂の掃除」でした。これらは、コツさえつかめば案外簡単で、危なくもなく、また目につく場所なので綺麗にしておきたいため、子どもに手伝ってほしいと思うのかもしれません。

逆に、してほしくない手伝いは「トイレ掃除」「水やり」「草むしり」でした。トイレ掃除だと強力な洗剤を使い、草むしりははさみを使うこともあります。子どもにはまだ危険なことはさせたくないという思いがあるのかもしれません。


子どもに手伝いをさせている母親のうち、84.8%はお駄賃を渡していない

子どもに手伝いをさせている母親の15.2%がお駄賃を渡し、84.8%はお駄賃を渡していないことが分かりました。


<お駄賃を渡す派>

  • 報酬と結び付けて労働意欲を高めている。(40歳/専業主婦/中学校女子の母)
  • お小遣いを渡していないので、家の手伝いをしたときに渡している。風呂掃除70円、トイレ掃除、ごみ捨て、洗濯物取り込み、玄関の掃除など手伝いを細かくし、手伝いごとに対して金額を変えている。お金がほしいときに精算するので、手伝い帳を本人が付けている。(44歳/専業主婦/中学校女子の母)


<お駄賃を渡さない派>

  • 何もあげない。家族の一員として、協力することは当たり前と考えてもらいたいので。(40歳/専業主婦/小学校高学年男子の母)
  • ありがとうという言葉と、おやつの時間に好きなお菓子を作って出してあげる。ねぎらいも兼ねて、いろいろと話し合うためにお茶の時間をとる。(38歳/専業主婦/小学校高学年女子の母)


お駄賃を渡す母親は、労働の対価として金額を決めて渡している人が多いようです。定額のお小遣いをあげる代わりに手伝いをさせている人もいました。

お駄賃を渡さない母親の中には、「家族の一員として、手伝いをするのは当たり前」と考えている人もいました。一方で、お駄賃以外の方法でねぎらっている人も多く見受けられ、「ありがとう」という言葉をかけたり、好きなお菓子を買ってあげたりなどしているようです。

お駄賃を渡す場合にはきちんと金額を決めたり、渡さない場合にもねぎらいの気持ちを大切にして態度で示すことなどが、手伝いをさせるヒントになりそうです。


手伝いを通して大人になった時に困らないよう家事を覚え、生きていく姿勢を学んでほしい

最後に「子どもに手伝いをさせることで知ってほしいこと、身につけてほしいこと」について聞きました。


<家事を覚えてほしい>

  • 自分のことは自分でできるように、料理・洗濯・掃除を、徐々に一人ですべてできるようになって欲しい。(44歳/パート・アルバイト/中学校女子の母)
  • 自分が大人になったときに困らないようにしてほしい。最低限のことはできるようになってほしい。(38歳/パート・アルバイト/小学校低学年男子の母)


<生きていく姿勢を学んでほしい>

  • 率先して自発的にする事の大切さと家の仕事の再認識。(45歳/専業主婦/中学校女子の母)
  • 人の為に動くことが損得勘定ではなく、人に喜んでもらえることを自分の励みにできるようになってほしい。(49歳/専業主婦/中学校男子の母)


<働くことの意味を知ってほしい>

  • 働かないとお金はもらえない。稼ぐことは大変だという事を分かってほしい。(41歳/専業主婦/小学校高学年男子の母)


<親のありがたみを知ってほしい>

  • どれだけやってもらっているのか、自分でやってみて大変さやありがたさを学び、この先自立するために必要な知識を学んでほしい。(42歳/専業主婦/中学校女子の母)

    全調査結果については、ページ下部よりダウンロードいただけます。

<アンケート概要>

「子どもの手伝い」に関するアンケート

●調査期間:

2016年12月

●調査手法:

ドゥ・ハウスのインターネットリサーチサービス『myアンケートlight』を利用。全国に住む小・中学生のいる既婚女性を対象に有効回答を202人から得た。
本調査は当社に所属する主婦マーケターの「DOさん」※が、主婦目線で行なうアンケートの第一弾。

※DOさん…定性技術を学ぶ研修を経て当社に所属し、企業のマーケティング活動を支援している「主婦マーケター」。企業と生活者の間に立ち、プロモーションからリサーチまで幅広く活動をしている。
●アンケート作成、分析担当DOさん:大島(50代/専業主婦/一男、一女の母)

※本調査は、株式会社エクスクリエへ社名変更する以前に行ったものです。(旧社名:株式会社ドゥ・ハウス)

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