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DIGITALIOのグループインで進化する、エクスクリエのマーケティング設計

最終更新日: 2026 / 04 / 30

公開日: 2026 / 04 / 30

(写真左から)小笠原 亨、安藤 敦士


リーチ拡大と成果深化を実現する


DIGITALIOは、会員基盤、デジタル接点設計、デジタルギフト、ポイントシステムなどを強みとし、生活者との接点拡大と施策成果最大化を支援する会社です。参加導線や還元設計を、“より高い成果につなげる”仕組みづくりに強みを持っています。

SNS施策、店頭施策、レシート応募、デジタルギフト、LINE活用。メーカーのマーケティング担当者を取り巻く施策の選択肢は、いま確実に増えています。一方で、施策が増えたこと自体が、そのまま事業成果の最大化につながっているとは限りません。

応募数は集まった。話題にもなった。
しかし、その施策でどこまでリーチを広げられたのか。どこまで参加しやすい設計にできたのか。どれだけ初動トライアルを生み出せたのか。どれだけ新規購買や購買の間口拡大につながったのか。さらに、その後の店頭回転や継続購買、ブランド理解の向上にまで寄与できたのか。社内でそこまで説明できる施策は、決して多くありません。

こうした中で、DIGITALIOのクロス・マーケティンググループへのグループインは、エクスクリエにとって単なる機能追加ではなく、既存施策の供給量と提案精度、そして成果の深さを引き上げる転機になり得ます。

商品体験・購買促進・口コミ創出に強みを持つエクスクリエと、会員基盤・ポイント設計・サービスデザインに強みを持つDIGITALIO。両社の連携によって、クライアントに提供できる価値はどう進化していくのか。両社の代表に話を聞きました。

 

プロフィール

小笠原 亨(おがさわら とおる)

株式会社エクスクリエ 代表取締役社長

2011年、株式会社ドゥ・ハウス(現エクスクリエ)に入社しキャリアをスタート。生活者ネットワークとデジタル技術を掛け合わせた事業推進で実績を積む。現在はクロス・マーケティンググループの執行役員としてグループのデジタルマーケティング領域を統括しながら、株式会社エクスクリエ、株式会社トキオ・ゲッツ、株式会社REECHの代表取締役を兼任。2026年4月よりDIGITALIO取締役に就任。

安藤 敦士(あんどう あつし)

株式会社DIGITALIO 代表取締役社長

2009年、株式会社ECナビ(現CARTA HOLDINGS)入社。Web広告の新規事業立ち上げ、ソーシャルゲームの責任者、社長直下プロジェクトのアプリPMなど、多領域のデジタル事業を歴任。2019年にVOYAGE MARKETING(現DIGITALIO)取締役に就任し、2026年1月より代表取締役に就任。グループ参画という変革期において、引き続き経営の舵取りを担う。

施策の選択肢はある。
その成果をどこまで広げられるか

――今回のグループインによって、クライアントに提供できる価値はどのように変わるのでしょうか。

エクスクリエ 小笠原:
まず短期的にシンプルに言うと、これまで我々が答えきれなかったクライアントの需要に対して、供給量は間違いなく増えると思っています。

たとえばEC領域や店頭テンタメも含めて、より大規模にプロジェクトを進められるようになる。アンケートアドなどのアフィリエイトも含めて、これまでより広い打ち手に対応できるようになるのが、一つ目の変化です。

もう一つは、提案の質です。 デジタルギフトの『デジコ』やポイント基盤の『PeX』なども含めて、DIGITALIOのプロダクトやサービスへの理解が深まることで、同じクライアント課題に対しても、提案の引き出しの数や質は間違いなく上がると思っています。短期的には、まずそこが見えています。

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DIGITALIO 安藤:
小笠原さんがおっしゃった「提案の質」について、私たちが培ってきた視点から補足させてください。

まだエクスクリエのクライアント一社一社の課題を詳細まで把握しきれているわけではありませんが、私たちの既存のソリューションを俯瞰すると、少しの工夫で解決できる「参加の壁」が数多く存在することに気づきます。

例えば、どれほど魅力的なキャンペーンであっても、応募や受け取りのステップが一つ煩雑なだけで、生活者は離脱してしまいます。私たちがこれまで多くの現場で磨き込んできた「生活者が迷わず参加できる仕組み」をエクスクリエの施策にうまく馴染ませることで、施策の歩留まりを確実に引き上げられると考えています。

既存のアセットを柔軟に活用して、クライアントの施策の成功確率をスピーディーに高めていく。そこに、私たちが連携する大きな意義があると感じています。


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エクスクリエが担ってきたのは、売上直結に近い領域の課題解決

――あらためて、エクスクリエはクライアントに対してどのような価値を担ってきたのでしょうか。

エクスクリエ 小笠原:
我々は、コストパフォーマンスが高く、かつ販売促進、つまり売上直結型に近い領域で期待をいただいてきたと思っています。

大規模認知施策や王道クリエイティブを担うというより、実際に人を動かし、購買につなげる。その領域で我々への期待があると感じています。

そのため、自社プロダクトも含めて、商品体験、購買促進、口コミ創出、データ取得など、生活者の実行動に近いところを支援してきました。

特に新商品施策では、まず初動でトライアルを生み出すことが重要です。最初に試してもらえなければ売り場で回転しにくく、間口も広がりにくい。その意味で、初回購買の起点をつくることは非常に重要だと考えています。

DIGITALIOが顧客に提供してきたのは、すべての工程を最適化するサービスデザイン

――一方で、DIGITALIOは顧客にどのような価値を提供してきたのでしょうか。

DIGITALIO 安藤:
我々の顧客は、生活者、広告主、アライアンスパートナーなど非常に多様です。その中で私たちが一貫して大事にしてきたのが「サービスデザイン」という考え方です。

それは、単に見た目やUI・UXを整えることだけを指すのではありません。そのサービスを運営する側のスタッフの業務フローも含めて、売る前、売った後、そして実際に使ってもらっている間まで。すべての工程を一つの「サービス」として捉えてデザインし、提供・改善・継続していく。この思想で一つひとつのプロダクトに向き合ってきたことこそが、私たちの積み上げてきた価値だと思っています。

この考え方は、今回のエクスクリエとの連携においても非常に重要になります。私たちは単に媒体や会員基盤という「アセット」を持っているだけではありません。どうすれば生活者が動きやすく、参加しやすいか。そして、どうすれば継続しやすいか。そうした「人が動くための導線」を工程全体で設計できる強みが、エクスクリエが担ってきた購買起点の施策と掛け合わさることで、一過性で終わらない、より実効性の高いマーケティング支援が可能になると確信しています。


今回の連携は、機能追加ではなく供給量と提案精度の進化

――今回のグループインの意義を、どのように捉えていますか。

エクスクリエ 小笠原:
クライアント向けで言えば、やはり一番大きいのは需要と供給のバランスです。供給量が増えるというのが、クライアントにとって分かりやすいメリットだと思います。

また、DIGITALIOのソリューションは、我々の自社プロダクトと完全にカニバるわけではないけれど、近しい部分もあります。だからこそ、自社プロダクトでは対応し切れなかったものを、DIGITALIOのソリューションで補完できる可能性が十分にある。

つまり、我々に相談をいただければ、エクスクリエの自社プロダクトに加えて、DIGITALIOのプロダクトや、必要に応じたカスタマイズまで含めて、課題解決のソリューションを提供できる幅が広がる。そこが大きいと思っています。

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DIGITALIO 安藤:
我々としても、今回の連携には非常に大きな可能性を感じています。 エクスクリエが強みとしてきた「購買起点」の施策に対して、私たちが培ってきたプロダクトや設計思想を掛け合わせることで、これまで以上に「成果に直結する提案」ができるようになると考えています。

単に施策の選択肢が増えるだけではありません。自社プロダクトを自分たちで柔軟にカスタマイズし、マーケットを自分たちで設定して事業を創っていける強みがあるからこそ、クライアントの課題に対してより一歩踏み込んだ解決策を提示できるようになります。

この「描く力」と「実行力」を掛け合わせることで、クライアントの期待を超える成果を形にしていきたいです。

クロス・マーケティンググループとして揃ったのは、生活者理解から実行までをつなぐ基盤

――今回のグループインは、エクスクリエとDIGITALIOの連携に留まらず、クロス・マーケティンググループ全体にとっても大きな意味がありそうです。

エクスクリエ 小笠原:
今回DIGITALIOが仲間になったことで、クロス・マーケティンググループには、事業をつくる組織、生活者会員基盤、そしてクライアントに向き合う営業組織が揃ったと感じています。これは、メーカー企業のマーケティング課題に向き合う上で非常に大きいことです。

たとえば、生活者の意識や行動をリサーチで把握し、その結果をもとに施策を設計し、会員基盤を通じて生活者に直接アプローチし、さらにその反応を見ながら改善していく。こうした一連の流れを、グループ内のアセットを活用しながら組み立てられるようになります。

外部からソリューションを都度調達するだけではなく、自社のプロダクトや会員基盤を活用しながら、課題に応じて柔軟に設計できる。ここは、クロス・マーケティンググループならではの強みになっていくと思います。

特に、マーケットを自分たちで捉え、必要なサービスや施策を自分たちでつくり、クライアントに直接提案してフィードバックを受けられることは大きい。単に既存サービスを提供するだけではなく、クライアント課題に合わせて新しい提供価値をつくっていける。

その意味で、今回のグループインは、クロス・マーケティンググループの掲げる「未来をつくろう。」という考え方にもつながるものだと感じています。

DIGITALIO 安藤:
DIGITALIOとしても、クロス・マーケティンググループに入ったことで、自分たちのプロダクトや会員基盤を、より具体的なマーケティング課題に接続できる機会が増えると感じています。

これまでも我々は、生活者が参加しやすい仕組みや、継続しやすいサービス設計を大事にしてきました。そこに、エクスクリエが持つメーカー企業との接点や、購買起点の施策設計の知見が加わることで、「こういう使い方ができるのではないか」「この課題にはこう組み合わせられるのではないか」という発想が、かなり具体的になります。

大きな構想を描くだけではなく、足元で思いついたことをすぐに試し、反応を見ながら改善していける。そうしたスピード感も、今回の連携の面白さだと思っています。


事業責任者同士の連携が、すでに具体的な施策アイデアを生み始めている

――実際に、グループ内での連携はどのように進み始めているのでしょうか。

エクスクリエ 小笠原:
早速、事業責任者同士でミーティングを行いましたが、予定時間を大幅に過ぎるくらい盛り上がりました。それが一番嬉しかったですね。

それぞれが自社のサービスや顧客接点を持っているからこそ、「このプロダクトはこう使えるのではないか」「このクライアント課題にはこう組み合わせられるのではないか」という議論がかなり具体的に進みました。

自分たちがつくったものを、自分たちでクライアントに提案し、直接フィードバックを受けに行ける。これは非常に大きいことだと思っています。クロス・マーケティンググループの一員になったからこそ、こうした動きがすぐに実現できるようになっていると感じます。

DIGITALIO 安藤:
チームに分かれてブレストして発表する時間を設けていたのですが、気付いたら時間が延びて、各テーブルで具体的に話した方がいいという流れになっていました。いい意味で予想外でした。

なかでも印象的だったのは、現場のメンバーから「グループが持つ生活者との接点と、DIGITALIOが培ってきたソリューションをこう掛け合わせれば、もっと確実にクライアントの課題を解決できるはず。さっそくこの方向で具体的な提案を準備しよう」といった、非常に手触り感のあるアイデアが次々と飛び出してきたことです 。

大きな構想を描くことも大切ですが、まずは足元で思いついた「成功の予感」がする施策を、即座に実行に移していく。こうしたスピード感のある姿勢がすでに組織全体に生まれていることは、クライアントへ新たな価値を提供する上でも非常にポジティブな兆しだと感じています。

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目指すのは、リーチの拡大を購買成果につなげること

――統合後、グループ連携として目指す姿はどのようなものでしょうか。

エクスクリエ 小笠原:
我々は売上直結に近いところにいる会社なので、やはり軸は“購買につながること”です。

認知のところから提案できるソリューションの幅は増えると思いますが、リーチだけを追うのではなく、いかに購買につなげるかというところは、エクスクリエとしてぶれないと思っています。

そういう意味では、今回DIGITALIOが加わることで、購買につながるための分母、つまりリーチ数をより伸ばせるというのが一つのメリットですし、その先で転換率も含めて改善していける期待はあります。

リーチを増やすこと自体が目的ではなく、初動トライアル、新規購買、回転、継続購買につながる形にどう設計するか。そこが進化のポイントになると思っています。

 

具体的なシナジーのイメージ

――では、もう少し具体的に、どのような変化が起きるのでしょうか。


エクスクリエ 小笠原:
たとえば、お茶の商品で「1本買ったらもう1本プレゼント」のようなマストバイキャンペーンを実施するとします。そのときに、DIGITALIOのPCサービス、デジコ、PeXといったメディアで、そのキャンペーンを告知できる分母がまず増えます。

単純に告知面が増えるだけではありません。DIGITALIOが持っているポイント付与のカスタマイズ性を活用することで、人の動き方も変わってくる。エクスクリエだけでは届かなかった生活者が意識しなくてもそのブランドに接触する機会が増え、キャンペーンに参加してもらいやすくなる。クライアント目線で言えば、同じバジェットでもより高い効果を出せる可能性があるということです。

エクスクリエのプロダクトに組み込めていなかったものをDIGITALIOのプロダクトで補完したり、逆にDIGITALIO側では持っていない強みをエクスクリエ側で補うこともできる。お互いのメディア・会員基盤が「購買につながる」という点で強いので、うまくマッチングできれば、購買というゴールにつながる数を増やせる。これは、これまでより確実にできるようになると思います。

DIGITALIO 安藤:
まさにそこが私たちの出番ですね。DIGITALIOのサービスは、購買をはじめとする「成果地点」に繋げることを得意としています。自社グループのアセットだからこそ、会員基盤を活用した細やかな告知はもちろん、キャンペーンのインセンティブ設計や配布方法まで、柔軟にカスタマイズすることが可能です。

これまでは外部ソリューションを使う中で「あとこれさえできれば完璧だったのに」と諦めていたような、まさに“痒いところに手が届く”施策を、グループ一体となってどんどん実現していきたいと考えています。

エクスクリエ 小笠原:
もちろん、これを本格的に実現するにはかなりの会員基盤の分母が必要なので、すぐに全部できるわけではありません。

ただ、少なくとも、その青図を描ける可能性が生まれること自体が大きいと思っています。会員基盤がなければ、そもそも描くチャンスすらないので。

DIGITALIO 安藤:
そうですね。会員基盤があって初めて描けるビジョンだと思います。

 

エクスクリエとDIGITALIOだからこそ描ける、新しいマーケティング設計へ

――最後に、今後どのような提供価値を目指していきたいですか。

エクスクリエ 小笠原:
クロス・マーケティンググループとして見たときに、リサーチによる生活者理解、会員基盤を活用した接点づくり、購買起点の施策設計、そしてクライアントへの提案・実行までをつなげられるようになってきています。これは、単に施策の選択肢が増えるという話ではありません。

メーカー企業の課題に対して、何を把握し、誰に届け、どう参加してもらい、どう購買につなげ、その後の成果をどう広げるか。そこまでを一体で設計できるようになるということです。

自社のプロダクトや会員基盤があるからこそ、課題に合わせて柔軟に組み合わせることができる。さらに、必要であれば新しい施策やサービスの形をつくっていくこともできる。そうした意味で、クロス・マーケティンググループとして、より実行力のあるマーケティング設計を提供できるようになっていくと思っています。

DIGITALIO 安藤:
DIGITALIOとしても、今回のグループインを、自分たちが磨いてきたプロダクトや会員基盤の価値をさらに社会実装していく大きな契機にしたいと考えています。

エクスクリエが持つ「購買現場の深い知見」と、私たちが得意とする生活者の行動様態を変化させるソリューションや知見。この二つを掛け合わせることで、単なる機能提供を超えた、より本質的な成果を生み出せると確信しています。

生活者が「つい参加したくなる」心地よい仕組みを創ること。クライアントがグループ会社連携によって「着実な成果」に繋がる接点を持てるようにすること。そして、それらが一過性で終わらず、無理なく続いていく「サービス」として機能すること。こうした設計思想をあらゆる施策の根底に通わせることで、クライアントのマーケティング活動をより強固なものにアップデートしていく。そこに、DIGITALIOとして最大限の貢献をしていきたいですね。

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